2013/01/28

B787トラブルに関連して


既に発生から少し時間がたっていますが、B787が飛行中発煙し高松空港に緊急着陸した件に関しては皆さんご存知かと思います。



バッテリーのトラブルということで、バッテリー自体の問題か、設計時の仕様などのバッテリー自身以外の問題かは今後の調査を待つ話になるでしょうし、私自身専門外の話なのでここでコメントすることはありません。


ところでこのバッテリー、GSユアサからフランスのタレス社にバッテリーを納入し、タレス社の製品に組み込まれた形でボーイング社に納入されています。


ボーイング社からすると二次外注先ということになります。


こういう背景からか、ネット上で「GSユアサに政府等関係機関から直接立ち入り検査が入るのはおかしい」という意見を見かけました。


はたして本当におかしいのでしょうか?




同社の公開している情報を調べるとJIS Q 9100(※1)の認証取得をしていることがわかります。


プライムメーカーと呼ばれる航空機メーカーに直接部品を納めるメーカーに関しては現状、同規格を認証取得しており、今後は二次受け以下のメーカーも取得が必須になってゆくとみられています。


実際に前文のリンク先では787の電池納入のために同社は認証取得をしたことがわかります。



このJIS Q 9100 7.4.2項では購買先に要求しなくてはならない事項の一つに
i) 組織,その顧客及び監督官庁が,その発注に関連するサプライチェーンのあらゆるレベルにおいて,すべての施設の該当区域への立入り及び関連するすべての該当記録の閲覧を行う権利
という文章が明記されています。


逆に仕事を請ける立場で考えると同規格の管理レベルを求められる仕事の場合、直接の顧客でないエンドユーザや当局からでも要求があれば監査を受け入れなければいけないということ(※2)なのです。


今回の立ち入りに関しても直接は運輸行政の法律で定められている条項に則ったものかと思います。


ただ、少なくともB787製造に関して9100規格にそった品質管理が求められる以上は、法律とはまた別のところで自社とは直接関係のないエンドユーザや当局の立ち入りを受け入れる義務があるということです。



本件だけでなく、「ものをつくる」ということが、徐々に「もの”だけ”をつくる」では済まなくなってきていると感じることが少しずつ増えてきました。


こういったものづくり周辺の知識や運用方法を身に着けることもこれからのものづくり企業としては重要な生き残りの要素となってくるのかもしれません。